近年、障害者の方の妊娠・出産・育児を支える介護福祉士の活躍を目にするようになりました。介護福祉士は、訪問看護師や保健師とチームを組み、障害者の方に寄り添い、生活を支援しています。
そこで、2024(令和6)年7月17日(水)に介護福祉士を目指す学生が、障害者総合支援法上の居宅介護(家事援助)等の業務に含まれる 「育児支援」について学びました。
講師は、妊娠期からの切れ目ない子育て支援で現場の第一線で活動しておられる富山市西保健福祉センターの森江係長さんをはじめ、2人の保健師さんでした。
最初に森江係長さんから「障害者の育児支援」について講義を受けた後、沐浴のデモンストレーションを見学。その後、4つのグループに分かれて、赤ちゃんの抱っこの仕方からオムツのあて方、沐浴、妊婦ジャケットを着て妊婦体験を行いました。
障害者の育児支援については8月3日(土)のオープンキャンパスで体験コーナーがありますので、高校生のみなさんもぜひご参加ください。
<学生の感想>
- 今回の授業で、障害のある方への育児支援について学び、本人ができていることや頑張っていることを認めることが大切であるとわかりました。また、沐浴などを体験してみて、思っていたよりも赤ちゃんは重いと感じました。妊婦体験では、身体が重い状態が何か月も続くのは大変だと思いました。
- 障害のある方への育児支援では本人の気持ちに寄り添い、傾聴することが大切だと学びました。切れ目のない子育て支援ができるように公助・共助・自助・互助の四つの柱が大切だと思いました。
- 保健福祉センターから幼児などに対する制度や取り組みなどをお聞きしましたが、今までとは違った分野だったのでとても新鮮であったし、将来のためにも実になる授業だったのでとても興味深く聞くことができました
- 子どもの障害、妊婦さん、お母さんの障害と、どちらとも向き合って行かないといけないことがわかりました。実際に実技を経験して、赤ちゃんの接し方とか妊婦さんについても学べてとてもいい経験になりました。
- 妊婦体験では、重りを装着しました。実際に、この重さの赤ちゃんをおなかに抱えて生活を送るのは大変だと思います。体勢や姿勢にも気をつけなければいけないことがたくさんあるなと感じました。沐浴体験では、首が座っていない赤ちゃんの沐浴を正しいやり方で実践することができました。最初は不安なことも多いけれど、経験を積んで確実にできるようになることが一番大切だと思いました。
- 赤ちゃんの沐浴や着替えなどは高校の時にしたことがあったので、ある程度はできました。妊婦体験は初めてだったので、こんなに重い状態で24時間、約10か月間も続けているのはとても辛いなと思いました。赤ちゃんの着替えや沐浴は誰でも最初はどのようにしたらいいかわからないし、間違えているのじゃないかなと不安になります。障害を持っている方だったら、私たち以上に不安なことや辛いことがあると思います。子どもを育てることにこれしかない!ということはないと思うので、その人にあった子育ての仕方を支援できるようにしたいと思いました。不安、辛いという声を聴き、その思いに寄り添った声かけや支えができるように、これからまた知識や技術を増やしていきたいと思いました。
- 妊婦さんの体験をしてみて、お腹に赤ちゃんがいることでいつもより重くなっていたので、日常生活に支障が出ることを体験して、妊婦さんはいつもこの重さに耐えてきたのだと感心しました。
- 沐浴、妊婦体験、着替え体験を行いました。妊婦体験はとても動きづらく、女性の方はこれが毎日続くと思うととても頭が上がらない気持ちになりました。沐浴も今回初めてさせてもらったのですが、意外ととてもスムーズにできたのでよかったです。
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