2024(令和6)年6月5日(水)、社会福祉法人富山県視覚障害者協会 富山県視覚障害者福祉センター所長の高島豊様を講師にお招きして「視覚障害との接し方」と題して、特別授業がありました。
健康福祉学科では、1年生の前期に「点字」の授業があり、後期に「障害者ケア論Ⅱ」で視覚障害について学びますが、今回は、視野狭窄の見え方を体験し、視覚障害者役と介助者役になって廊下でガイドを行いました。声をかけあい歩くなど、実践的な学びととなりました。
<学生の感想>
- 視覚障害者の見え方や日常生活にどのような制限があるのかを学ぶことができました。実際にガイドをしてみたら、想像していたよりも難しかったです。また、視覚障害者になりきってガイドを受けた際は、全くまわりが見えないというのはとても怖いと感じました。しかし、ガイドの人が声をかけてくれることで、すごく安心しました。
- 実際に目を瞑ってペアで誘導と障害者側を体験してみて、誘導する側も障害者さんに足を踏まれたり、狭い道とかで他の人の迷惑にならないように考えて移動したりと大変でした。少し慣れるまでテクニックがいると感じました。障害者側も、前は何も見えないし今どこにいるのかもわからなくて怖かったです。だからこそガイドの方との信頼関係がとても大事になってくると思いました。
- 実際にセンターの方から器具やガイドの仕方のお話を聞き理解することができたし、とても良い経験になりました。また、いつも歩いている廊下でも目をつぶって歩くととても怖く、一歩踏み出すだけでもたいへんだったので、ガイドの存在はとても重要だと感じました。
- 視覚を補助する様々なアプリや用具があると知りました。富山県内は、盲導犬が4件と少ないことを知りました。前回の授業で視聴したAIスーツケースも実用的だと感じました。今日の授業では、障害者の見え方は人それぞれだから、適したデバイスを選択することが必要だとわかりました。視野狭窄の体験では、見えにくい状態がリアルで、直進よりカーブが歩きにくかったです。
- 視覚障害者との接し方を聴いて、社会参加上の大きな制限について印象に残りました。まず視覚障害者の方は移動がとても困難で、白杖や盲導犬、同行援護サービスを使用していることを復習することができました。今回はタンデム自転車という物を初めて知りました。この自転車は2人乗りで、前は健常者、後ろは視覚障害者が乗る物だと知りました。視覚障害者の方には様々な制限がありますが、その対応方法として物理的環境整備と人的環境整備をすることが大切だと学びました。視覚障害者がより良い生活を送るためには、私たちが視覚障害者について理解し、これらの環境を整備するためにできることをしていく必要があると学ぶことができました。
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