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2025年(令和7年)3月12日(水)、富山短期大学プレゼンテーションスタジオにおいて、『いつまでも元気に社会貢献』をテーマに「介護助手交流会」を開催しました。
入門的研修修の修了生やウェルビーイング介護サポーター養成講座の修了生、地域を支えてくださっている役員(自治振興会、民生委員児童委員)の方、地域住民の方、介護保険事所業関係者、健康福祉学科の1年生など、80名を超える参加がありました。
第1部では、健康福祉学科の中島学科長の進行により、実際に現場でご活躍されている介護助手の方3名と、社会福祉法人光風会 蜷川理事長ならびに事務局の方によるトークセッションを行いました。
介護助手として働くことになったきっかけや一日の業務の流れ、現在の心境等について詳しくお話しを伺うことができました。
今年喜寿を迎えられるOさんは、自宅から近い社会福祉法人 陽光福祉会のグループホームで働くようになって、1年4か月となりました。得意の料理の腕を生かして1日3時間、週3~4回のペースで働いておられます。「働く前は家でボーっとして過ごす日もありましたが、今は充実して生活にメリハリができました」と語られます。
他のお二人も、「短い時間なので家庭と両立ができて良い」「社会貢献しながら自分の健康づくりにもなっていると思うと気持ちがいい」など、『介護助手』という働き方の魅力をたくさん教えていただきました。
また、社会福祉法人光風会の蜷川理事長からは、介護助手を導入するまでの経緯や事前準備、シフトの組み方等についてお話しいただきました。
光風会では、介護助手の方へ敬意を込めて「ケアアシスタント」と呼んでおり、採用に至るまでにお試し就労を実施するなど、本人の不安をできるだけ軽減し、長く勤務してもらえるよう工夫や配慮をしておられるとのことでした。
第2部では、「『いつまでも元気に社会貢献できるまち』を実現するための課題とその解決策」について、年齢や立場の違う参加者が一緒になってグループワークを行いました。
課題としては、「地域交流の場や情報を得る機会が減っている」「人と人の繋がりがなくなってきている」「社会貢献できる場所や方法が分からない」「自分に何ができるか分からない」といった意見が多く出ていました。
解決策としては、「老若男女が一緒に活動できるサロンなどの交流の場をつくる」や「社会貢献したい人と場所をマッチングする仕組みづくり」「近所の一人暮らし高齢者を見守る、声をかける」など、想いの込もったアイディアや意見が出されていました。
普段なかなか話す機会のない立場や年齢の異なる人たちが集まり、様々な視点からたくさんの意見が出て、たいへん盛り上がりました。
交流会から「いつまでも元気に社会貢献できるまち」を実現するには、人と人、人と地域の「つながり」、社会貢献や交流したい時の「情報」、そして人とつながり交流し、いくつになっても社会貢献することができる場所の存在や、地域文化である「環境」が大切だということが分かりました。
大切なのは一人ひとりの意識や行動を少し変えること。
まずは、できることから始めてみるのも良いのではないでしょうか。
この交流会での出会いも、何かのきっかけづくりに役立てば幸いに思います✿
【トークセッション】
【交流会】
介護助手とは
入浴、排せつ、食事介助などの身体的介助を行わず、食事の配膳や掃除、ベッドメイキングといった身体に触れることのない周辺業務を行う職種です。
介護助手制度
富山県では、人手不足の現場で、身体的介助を行わない周辺業務(部屋の掃除や食事の配膳・片付けなど)を担っていただく方々を「介護助手」として位置づけ、元気な高齢者が担い手として活躍いただくための仕組み「介護助手制度」として2022年に導入しました。
出典:富山県厚生部高齢福祉課「介護助手導入の手引き」p2より
【富山県介護助手雇用者数】
令和5年度:247人
令和6年度:279人(前年度より32人増)
【富山県介護助手雇用意志割合】
令和5年度:13.8%
令和6年度:18.7%(前年度より4.9%増)
出典:社会福祉協議会人材確保調査(県内民間社会福祉関係法人680法人対象)
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