News
食物栄養学科では、様々な料理を実際に作りながら、基本的な知識や調理技術を身に付けることを目的として、1年生の前期に「調理学実習Ⅰ」、「調理学実習Ⅱ」を開講しています。
今回は、2024(令和6)年5月22日(水)・6月7日(金)に実施した「調理学実習Ⅰ」の授業をご紹介します。
今回のメイン料理は「親子どんぶり」です。親子どんぶりは簡単に調理できますが、近年、我が国で発生している細菌性食中毒の中で最も多い"カンピロバクター"に気を付けなければなりません。過去の事例から、この食中毒菌の原因食品は鶏肉が多いとされていますが、十分な加熱をすることで予防ができます。その知識を頭に入れ、火の通りやすさと見た目に配慮しながら鶏肉の大きさを決めてカットし、中心まで加熱されていることや加熱が強すぎてだし汁が蒸発しすぎないよう確認しながら行いました。親子どんぶり専用の調理器具を初めて使用した学生が多かったようです。
また、夏が近づいてきたため、寒天を使用して水羊羹も作りました。寒天の溶解温度は、80~100℃です。この温度に達しなければ溶解しないため、寒天を加えても凝固しなかった場合は、溶解温度に達しておらず、きちんと溶解できていなかったことが原因の1つと考えられます。今回は全班凝固できていたため、完成品を見て、きちんと寒天が溶解できていたことがわかりました。
<鶏肉の中心まで火の通りを確認(親子どんぶり)> <寒天の溶解温度まで温度上昇中(水羊羹)>
学生たちからは、「鶏肉のカンピロバクターに気を付けて、普段よりも加熱に注意を払って調理をしました」「これからも調理の順番や調理器具など安全な調理をしていきたいです」「水羊羹の甘さが煎茶とマッチしていておいしかったです」との感想がありました。おいしくできた喜びと安全に調理することの大切さをこれまで以上に感じたようです。
親子どんぶりは、1年生が思い出に残った実習献立で2年連続1位になっています!
今年度の1年生は、何が思い出に残る実習献立になるのでしょうか。引き続き基礎から調理を行っていきます。
<実習献立>
最近の投稿