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【授業紹介】バリアフリー教室 in 富山短期大学

2023年12月05日幼児教育学科

 2023(令和5)年11月30日(木)、幼児教育学科2年生子育て支援の授業の中で、国土交通省北陸信越運輸局、富山地方鉄道、富山交通の方々にご協力いただき「バリアフリー教室」を開催しました。

 2006(平成18)年12月に施行された「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(通称:バリアフリー法)」で、高齢者や障害者等の自立した日常生活や社会生活を確保ために、公共交通機関、道路、路外駐車場、公園施設、建築物の構造や設備を改善するための措置を講じることが定められています。

 このバリアフリー法が「共生社会の実現」と「社会的障壁の除去」を明確化して2018(平成30)年に改定されました。子どもや妊産婦なども含めた全ての人が、"生き生きと行きたいところに行ける"ことが目的とされています。

 幼児教育学科の学生は、保育・幼児教育分野への学びを中心に学んでいますが、広く福祉という観点から高齢者や障がいのある方への支援についても体験と実践をとおして学んでいます。

バリアフリー法とは

バリアフリー法とは

折り紙

アイマスクを使って視覚障害の疑似体験

ペア

ペア学生の声かけを頼りに仕上がった折り紙の作品

 高齢者等疑似体験では、疑似体験セットを装着して「重い」「腕が曲がらない」「耳が聞こえづらい」「視界が狭い」などの状態を体感して理解することができました。

 体験セットを身につけた状態で階段の上り下りをすることは、想像以上に大変だったようで「こんなに大変なら、外に出たくない」という気持ちになったようです。

 このような体験が、相手の立場に立って理解しようとする「共感的理解」につながっていきます。

高齢者等体験

「高齢者等体験」 思うように身体が動きません

IMG_8857.JPG

階段では足元がおぼつきません

 車いすの体験では、支援する方の視点と支援を受ける方の視点の両方を感じることができました。

 実際に体験したことで、「車いすの方を見かけたら『何かお手伝いできることがありますか?』と、声をかけてみようと思いました」という声が聞かれました。

 この思い、このひと声が、まさに「心のバリアフリー」です。

車いすの方の目線で学内をまわってみました

車いすの方の目線で学内をまわってみました

段差を乗り越えるのは想像以上に大変

段差を乗り越えるのは想像以上に大変

リフト

車椅子のまま乗降できるリフト付きタクシー

スロープを利用してバスに乗車します

スロープを利用してバスに乗車します

バスには車いすを固定するベルトがあることを初めて知りました

バスには車いすを固定するベルトがあることを初めて知りました

多目的トイレに入って動線を確認

多目的トイレに入って手すりの位置や動線を確認

 これからの保育施設が地域に開かれた人と人をつなぐ拠点となり、学生たちが多様なニーズに応えられる保育者となっていくために、富山短期大学ではこれからも知識と技術を磨く保育者養成に努めていきます。

 このたび、本学の教育にご協力いただきましたみなさまに、感謝申し上げます。ありがとうございました。

学生の学び・感想
  • 車椅子体験はしたことがありましたが、バスやタクシーを使っての体験は初めて行いました。今回は友だちという立場での介護でしたが、街で介助が必要となった時、見ず知らずの人だとより怖さを感じると思いました。だからこそ、正しい知識を身につけて、声掛けを大切にしながらもっと学びを深めていきたいと思いました。

  • 施設実習などで車椅子を押すことがありましたが、実際に乗ってみると動く時など声掛けがあると安心できると感じ、自分は実習の時にできていたのかなと思いました。

  • 視覚障害者の体験をして、言葉だけで伝える時に、どう説明したらいいのか迷ってしまいました。相手が安心できるように、優しく声をかけて関わっていくことが大切だと思いました。

  • 車椅子を押してもらう場合には、相手のことが信頼できている関係でないと不安が大きいと感じました。私が押す側になったときには、声かけや丁寧な操作を心がけたいと思いました。

  • 実際に高齢者になる体験や、車椅子に乗り、身体が不自由な人の気持ちを知ることが出来ました。高齢者にとって見える世界や身体の不便さを体感することが出来ました。

  • 高齢者等体験では、足が上がらず小さな段差でつまずく危険性や、体が重く階段の上り下りの辛さを実感しました。私のおばあちゃんもこのような気持ちなのかなと気づき、もっと優しく接したいと思いました。

  • 車椅子体験では、車椅子を押す人は「下がりますよ」「押しますね」など乗っている人に優しく声をかけ、不安にならないようにすることが大切だと思いました。