2019(令和元)年12月14日(土)と21日(土)の両日、幼児教育学科1年生の「乳児保育Ⅱ」と「子どもの健康と安全」の授業の一環として、クラス別に救急法講習会を開催しました。
講習会では、保育者として、子どもや障害児(者)の事故を未然に防ぐ方法を学ぶことや、緊急時に必要な処置が適切にできるように正しい救急法と蘇生法の知識と技術を身につけることを目的としています。
当日は、講師として富山市消防局呉羽消防署から救急救命士1名と、ボランティアで富山市応急手当指導員4名の方々にお越しいただきました。
具体例を学びます = 本学E館 小児保健実習室
子どもが突然の心停止になる原因などについての講義を受けた後、乳児(1歳未満)と幼児(1歳以上)について、それぞれの心肺蘇生法の手順を学びました。
続いて、グループごとにAEDが届くまでの胸骨圧迫や人工呼吸の方法、AEDの使用法を体験しました。
気道確保をして人工呼吸を行います
1歳未満児の心肺蘇生法を体験
富山市では、119番へ通報後してから救急車が到着するまでに平均7分を要します。
その場に居合わせた人が救急車の到着まで、一次救命処置として迅速な心肺蘇生とAEDによる除細動を実施することによって救われる命があることや、救命の連鎖を支えることができることを学びました。
学生たちの多くは、保育の現場で働くため、職場で子どもたちの命や安全を預かるという責務があります。万が一の事態が起きた時に、すばやく対応するために必要な知識と技能を身につけることができました。
幼児と乳児では胸骨圧迫の方法が異なることを理解しました
講習を終え、受講した幼児教育学科1年生は、救命講習受講修了証を受け取りました。
今回の講習を通じて命の大切さを教えていただいた、講師の救急救命士と富山市応急手当指導員の皆さまに感謝申し上げます。
大切なことをたくさん学びました
【 参加した学生の学び 】
- AEDの使用法や、心肺蘇生法の正しい方法や流れを実際に体験することで、しっかり習得することができたと思います。1歳以上児と1歳未満児で、反応の確認や電極パッドの装着場所など、いくつか異なる点があることが分かりました。
- 子どもの命を助けるためには、周囲の人と協力して役割を分担し、正しい方法で行うことが大切だと思いました。
- 救急救命が必要な場面に遭遇した時に、できるだけ冷静で正しい判断ができるよう今回教わったことを身につけておきたいです。
- 高校などでも胸骨圧迫は学んでいましたが、乳児を対象に行ったのは初めてでした。講師の方々から正しいアドバイスをいただいて理解することができました。何回か行ううちにタイミングやリズム、角度を学んでスムーズに胸骨圧迫ができました。
- 今後の課題は、子どもの身体を傷つけないようにこまめに爪を切っておくことや、救命が必要な子どもを見つけた場合は、自信をもって助けにいきたいと思いました。
- 心肺蘇生法の手順については、マニュアルを見ながら行ったので、今回は正しい順番で行うことができました。しかし、実際に目の前で子どもが倒れたときに、マニュアルがあるとは限らないので、いざというときに焦らず、落ち着いて行動できるようにしたいと思います。
- 今回の講習は3時間という短い時間でしたが、子どもの命を守るための方法を学ぶことができ、とても貴重な経験になりました。
- 最初は恥ずかしかったり、手順がわからなかったりして迷いながら行っていました。しかし、練習をしていくうちに手順にも慣れ、声を出しながらスムーズに行うことができました。実際の場面では、効率よく他の人を呼んで的確に指示を出したり、手を止めず他の人と交代したりと、救える命を大切にしていきたいと思います。