2019(平成31)年1月21日(月)に、1年生「保育の心理学Ⅱ」と2年生「保育者論」との合同授業を実施して、2年生がロールプレイ(役割演技)の発表を行い、1年生が発表を見学しました。
ロールプレイとは、カウンセリングを学ぶための体験学習です。この方法は、保育者と子ども、親と子どもなどの役割を演じてみることで、それぞれの立場を理解する学習にも応用することができます。
今回の授業の目的は以下のとおりです。
●1年生:2年生のロールプレイを見学し、子どもの発達心理について示唆(ヒント)を得る。
●2年生:2年間の実習で得た保育者像を、ロールプレイを通じて考える機会とする。
小芝 隆 名誉教授(専門:心理学)による特別講義
2年生の実習体験に基づくロールプレイの中から、特に優れた事例として選んだ「実習生の事例」4例と「保育者の事例」6例の発表を行いました。
3歳児を対象とした実習生の共感的理解の事例
「お姉ちゃん先生とお部屋まで競争しよう!」 = 褒め言葉の事例
保育者(先生)の4歳児への褒め言葉の事例
どの事例も「共感的理解」がベースとなっています。学生たちはロールプレイによって、子どもの言動だけでなく、内面も表現しようとすることで、子どもの思いに近づくことを実感したようでした。
小芝 名誉教授による事例発表についての丁寧な解説
メモをとりながら解説を聴く1年生の様子
【 見学した1年生の学び 】
- どの事例も、保育の場でよくある出来事であり、自分自身も似たような場面を実習で経験しました。2年生のロールプレイを見ることで、実習で失敗したことを反省するきっかけとなりました。
- 保育者が子どもに対して、共感的理解を示したり、褒め言葉をかけたりすることで、心の安定や自信につながることがよく分かりました。さらに、保育者と子どもの間に信頼関係を築くことができるので大切だと思いました。
- 子どものケンカには必ず理由があることを理解し、保育者はお互いの気持ちを聴いて、それぞれに共感することによって、子どもたちを落ち着かせることが重要だということを理解しました。
- ロールプレイを行うことで、その時の援助の仕方を振り返ることができたり、子どもの立場になって、より心情を考察することができるので、大きな意味があると思いました。
- ロールプレイを行うことで、第三者から助言をもらうことが可能となり、省察することになるので、保育の質の向上につながると感じました。